「日本は子供大国!!」
あるマンガに面白いことが書いてありました。
日本のマンガが、なぜ世界的にみてもとても優れていて、これほどまで大きな発展をとげたのか?
それは日本の子供たちが“おかね”を持っていたから。
世界的には珍しく、お金に対する自由な裁量を日本の子供たちが持っていたからだそうです。
毎月のお小遣いに加え、年に一度のお年玉、親せきに会えばお小遣いをもらえたりと、他国と比べ日本の子供はお金をもらえる様々な機会が与えられているんです。
私たちにとっては普通のことですが、これは世界的に見るととても珍しいみたい。
自由に使えるお金を持つ日本の子供たち。
マンガ、お菓子、おもちゃ、文房具 等々。
日本には、これらどの分野も種類の豊富さと細やかな商品設計で大きく成長した「子供市場」がある。
子供に自由にお金を使わせ、子どものための市場も整備されている。
まさに日本は「子供大国!!」なのだと、書かれていました。
経済観念を身に着けるのにこれだけ有利な立場にありながら、なぜ日本人のマネーリテラシーは世界的に見ても低いと言われているのか?
不思議ですよね~♪
そこはやっぱり「お金を増やす」という観点の教育が、すっぽりと抜け落ちているからなのかなと思いました。
また「お金の話は汚い、卑しい」といった日本独特の風潮も、影響があるんだろうなと思います。
私は子どもの頃から親子で当たり前のようにお金のはなしをして育ち、親から「投資」を含む金融教育をしっかりと受けてきました。
そんな私が「日本人のマネーリテラシーを高めるために必要なこと」について、思うことを書いてみたいと思います。
日本の子供がもつ高い投資脳力
私がいま読んでいるマンガは『インベスターZ』という株式投資を題材にしたマンガです。
基本的には株式投資のマンガになりますが、「お金」についても多くのことを学べるとても楽しいマンガです♡
冒頭にも書いた通り、日本の子供たちには
●お金をもらえる様々な機会があり、
●自分自身でそのお金を自由に使える裁量権を持ち、
●とても魅力的な子供市場も揃っている
という、優れた経済観念を身に着けるための、とても有利な条件がそろっています。
これは世界的に見るとどうやら「当たり前」ではないようです。
日本のマンガがこれほどまでに発展できたのは、子供たちが自由に使えるお金を持っていて毎週毎週マンガを買っていたから。
売れるから出版社はどんどん発行する。
需要がある中で発表の場を求めて優秀な才能が集まり、面白い作品は大ヒットし出版社は儲かる。
更にその資金を新しい雑誌創刊に投資する。
それを繰り返す中で、市場は大きく成長し、日本独自のマンガ文化が発展していったそうなんです。
ステキですね~♪
マンガ以外にも、子供がお金の使い方を学べる場が、昔から日本にはありました。
駄菓子屋です。
小銭を持って集まり、楽しい時間を過ごせる子供だけの世界を日本の社会は昔から提供していたんですね。
遠足では、決められた予算内でいかに満足のいくおやつを準備できるかとみんな必死に考えます。
私たち大人と同じように、日本には子供にとって魅力的な商品がたくさんある中で、時には我慢したり、お小遣いを貯めて工夫したりと、「お金について考える」場面がたくさんあります。
限りあるお金の中で、いかにして自分の満足度をあげていくか?
子供の頃からこんな特訓をしている日本の子供は、とても優れた投資脳力を秘めているのかもしれませんよね♡
息子もお金の学び中
我が家では、お年玉の使い方については基本的に本人にお任せと決めています。
金額は2万円ほどですが、子どもにとっては大きなお金です。
今年の長男は、昨年までとは違ったお金の使い方をしていてとても驚かされています。
昨年までは、いわゆる親が安心するような(笑)
ちょこっとずつ計画的にお金を使っていた長男。
けれど今年の使い方は、昨年までとは全く違うとても大胆な使い方をしています。
息子にとって、今は”フォートナイト”というゲームが最も価値ある大切なコト。
無料で始められるフォートナイトですが、「課金」という魅力的な罠が潜んでいるんですよね♪
2万円という大金を持っている長男は、当然それを我慢することはできません。
お年玉をもらってすぐに、ソッコーで5千円の課金カードを購入していました。
フォートナイト内で使えるお金は、V-BUCKS(ブイバックス)といいます。
大人でも現金からいったん電子マネーに交換してしまうと、ちょっと財布が緩みがちになってしまうことがありますよね。
「V-BUCKSもお金と一緒だからね!大事につかいなよ~」と軽く声だけかけました。
最初はチビチビ使っていた長男でしたが、あっという間に5000円分のV-BUCKSを使い果たしてしまいました。
V-BUCKSを購入するとき、購入額が大きくなればなるほど割引になる仕組みがあります。(さすが!うまいことできています!!)
5000分のV-BUCKSを使い果たした長男は、ものすごく真剣に次の手を考えていました。
5000円の課金カードを買うか、その上の9000円のカードを買うか?
迷っているのです。
9000円のカードを買えば、手持ちの現金のほとんどを失うことになります。
毎月のお小遣いは数百円で、次に大金が入ってくるのは一年後のお正月。
でも9000円のカードを買えば、かなり多くのV-BUCKSを手に入れることができるのです。
とても勇気が必要な大きな決断でしたが、自分で9000円を握りしめコンビニに行き課金カードを買って帰ってきました。
「あ~、ドキドキしたーーー!!!オレにとってはV-BUCKSが一番大切なお金なんだ!!」といい、ニコニコでswitchにカードの登録を始めた息子。
さっきまで大金を失う不安に悩んでいたのはウソのように、晴れ晴れとした笑顔がそこにはありました。
大人でもちょっと大きな買い物をするときは「後悔しないか?どうしよう……」と悩んだりしますよね。
息子もそのドキドキ感を、9000円という大きなお金を自分自身の決断で使うことでしっかりと体験することができました。
現在、フォートナイトとは別のオンラインゲームが流行りだしているそうです。
同じ学校の友人数名が、すでにそのゲームに流れているとのこと。
オンラインゲームの醍醐味は、やっぱり仲良しのお友達と一緒にゲームを楽しむことができることです。
いずれ多くの友人たちが新しいゲームに行ってしまったら、息子もそちらに行きたくなるかもしれません。
そうなると、今までフォートナイトに課金してきた2万円以上のアイテムは、意味のないものになってしまうと思います。
別のゲームにその課金分は持ち越せませんからね(笑)
もしかしたら息子は、その2万円の課金を無駄にするのが惜しくて、本当は新しいゲームをみんなとやりたいのにフォートナイトに最後まで固執するかもしれません。(息子のセリフの節々からそれを感じ取れます)
そんなときに味わう感情も、とても大切な体験ですね♪
「サンクコストの呪縛」
サンクコストとは、すでに支払い済みで回収不可能な費用・時間・労力を指します。
サンクコストの呪縛とは、もはや回収不可能なサンクコストを「もったいない!」と思うばかりに、そのときに必要な合理的な判断ができなくなること。
大人もハマりがちな罠なので、もしも息子が過去の課金惜しさにつまづくことがあれば、わかりやすく説明してあげたいなと思っています。
なぜ日本人のマネーリテラシーは低いの?
息子の例にあるように、比較的自由にお金を使える日本の子供たちは、金額の差はあっても大人と同じような「お金に対する感情」をたくさん経験することができます。
そこでうまくいった経験や失敗談から、大人になって本当に大きなお金を動かすまでに様々な学びを得ることができるはず。
けれど日本人は、先進国の中でもマネーリテラシーが低いということは有名な話です。
子どもの頃からお金の英才教育を受けていられる環境にあるのに?
なーーーぜ――――???
両@リベ大学長さんの『本当の自由を手に入れられるお金の大学』に、
人生を豊かにする!お金にまつわる5つの力
という名目で、経済的自由を目指すために必要な5つの大切な力が掲げられています。
⓵貯める(支出を減らす力)
⓶稼ぐ(収入を増やす力)
⓷増やす(資産を増やす力)
⓸守る(資産を減らさない力)
⓹使う(人生を豊かにすることにお金を使う力)
この中で、今までの日本人の常識では、
③増やす(資産を増やす力)
この増やす(投資)だけが、すっぽりと教育から抜け落ちてしまってたんですよね。
しかも、ただ抜け落ちているだけに留まらず、
●投資なんてギャンブルと同じだ!
●汗水たらして働いたお金にこそ価値がある!
●お金を稼ぐことばかり考えるなんて守銭奴だ!銭ゲバだ!
というように、お金(投資)に対してネガティブな印象を持ちすぎているのも、日本人のマネーリテラシーを高める邪魔をしている要因のひとつだと思っています。
だって、
お金の知識を高める⇒お金を稼ぐことを考える銭ゲバ
ってことになっちゃいますから~♪
親子や他人とのお金の話はタブーという風潮も、必要な知識を得るための大事な機会を失っていることに他なりません。
私は子ども頃からずっと、親子間でお金の話しをたくさんしてきました。
今でも両親と会うたびに、株式投資の話かお金の話がメインの話題となっています(笑)
相当な「お金大好き親子」です♡
好きだからそれについて学び、それをお互いに共有することでまた新しい知識がついていきます。
私も両親から本当にたくさんのお金の知識をもらいましたし、大人になってからは私の方が新しい情報を両親に渡すこともできます。
友人との間でも、もしももっとフランクにお金の会話ができたなら、チーズケーキの作り方を教えてもらうのと同じように、私はiDeCoやNISAのことを友人に教えてあげることができます。
みんなお金が大好きなはずなのに、お金の話ができないって悲しいですよね。
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お金持ち⇒なんかちょっとズルいことしてる人
って、いう印象をチラッとでも持ってる人も多いと思います。
これは時代劇のお代官様の印象が、あまりにも強すぎます(笑)
お金持ち⇒めちゃくちゃたくさん税金払ってくれて私たちの生活を支えてくれている人
と、考えるのが正しいと私個人としては思っています。
日本は累進課税という収入が多い人ほど税率が上がる制度で動いていますので、私たちがビックリするほどの税金をお金持ちの人たちは払ってくれています。
自分が稼いだ額の半分を税金として納めてくれているのですから、GIVE以外の何者でもありません。
お金持ちはむしろ感謝の対象です。
そしてお金持ちの人たちは、自分の持っているお金を増やすノウハウを惜しみなく教えてくれる人も少なくないので、そういう人が周りにいたら積極的にお金の話をしていきたいところです。
まとめ
世界一の経済観念を持つ日本の子供たちは、とても大きな可能性を秘めています。
その可能性を潰さないため、日本人のマネーリテラシーを高めるために必要なことは「お金を稼ぐ・増やすこと」に対するネガティブな印象を払拭することだと思っています。
●親子でもっとお金の話をしよう!
●お金の話は卑しくない!
●投資を始めとする不労所得(冨労所得)はズルいことじゃない!
●お金持ちは税金をいっぱい払ってくれてみんなの生活を支えてくれている人♡
●周りの人たちとお金の話を共有して互いの知識を高めていこう!
今後学校教育でも、家庭科で投資信託や資産運用について学ぶ機会が設けられていくようです。
そうなればこれからの子供たちは、みんなでオープンにお金の話をするようになるかもしれません。
けれどそれを教える教職員にそれらの知識がないために、なかなかスムーズに進んでいかないだろうという言葉も目にしました。
この両学長さんの『お金の大学』は、オールカラーでとても読みやすく、お金の教養初心者の方にもとっつきやすい本だと思っています。
両学長さんの提唱する……
人生を豊かにする!お金にまつわる5つの力
子供大国である”日本”で生活するだけで、自然と習得できるものもありますが、親である私たちがまずこの5つの力を身に着けることで、自分の子どもに合った適切なアドバイスをすることが可能になります。
私たちの生活を豊かで幸せなものにするために「お金の教養」を学ぶことは、けして卑しいことでもズルいことでもありません。
お金に対するネガティブな印象を手放し、もっと積極的にお金について学び、周りの人ともお金の知識を共有しあうこと。
それをするだけで、子どもの頃から優れた経済観念を育てる環境にある私たち日本人は、お金の不安から解放され豊かで自由な生活を手にすることができると思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
《note》のフォロワーさんが、先日ある有料記事を公開されていました。給与明細から、月々いくら、それをどこに投資しているのか?などご自身の家庭のリアルを赤裸々に具体的に綴った有料noteです。 TH[…]